Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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でんきばと

電気鳩

海野 十三

Leggi 電気鳩 (でんきばと) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.465 caratteri · 52 schermate

Aozora Bunko

なるほどうまそうなりんごだ――しかしこの小僧め、どこから来たか、ゆだんがならないぞ」

と、つばをのみこんだり、目をむいたり。

高一は、敵兵と仲よしにならなければいけないと思い、一番おおきいりんごをひとつとって、敵兵の手にのせてやりました。

敵兵は、おどろいた顔をしましたが、やがて、ポケットからお金を出そうとしますので、高一は、いらないいらないとおしかえし、そして、早くたべろと手まねですすめました。

敵兵はりんごをたべると、きげんよくなりました。そこで、高一はトーチカの方へりんごを売りにゆきたいから、つれていってくれと手まねをし、またひとつりんごをやりました。

このよくばり敵兵はすっかりよろこんで、高一を、トーチカの方へつれてゆきました。

「おいみんな、うまいりんごを売りにきたぞ」

そういうと、中からどやどやと敵兵があらわれました。

りんごはうまいうえに、ねだんもたいへんやすいので大人気です。

ところがとつぜん、高一はうしろから大きい手で、かたをつかまれました。

「こら、小僧。口がきけないふりなどをしているが、あやしいやつ、お前は日本のスパイだろう」

高一が、ふりかえってみると、りっぱな敵の将校でした。