Classici giapponesi con furigana
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れいこんだいじゅうごうのひみつ
霊魂第十号の秘密
海野 十三
Leggi 霊魂第十号の秘密 (れいこんだいじゅうごうのひみつ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 43.100 caratteri · 86 schermate
どこもここも墓場のようにしずかで、祈りの声も聞えなければ、人の姿も見えなかった。
博士は、泣きたくなる心をおさえつけながらもよろめく足を踏みしめて、なおも廃墟の部屋部屋をたずねてまわるのだった。
「あ、あそこだ!」
とつぜん博士は身体をしゃちこばらせた。博士は目をあげて見た。そこは西に面した高い城壁の上であったが、あわい月光の下、人影とおぼしきものが数十体、まるで将棋の駒をおいたように並んでいるのであった。
だが、誰一人として動かない。何の声も聞えて来ない。明かり一つ見えない。
それでも、それがアクチニオ四十五世の一団であることを認めた。博士は急に元気づき、その方へ足を早めていった。博士は、間もなく高い壁に行方を阻まれた。が博士は、すこしもひるむことなく、城壁の崩れかけた斜面に足をかけ手をおいて、登りだした。
時間は分らないが、やっと博士は城壁を登り切った。二時間かかったようでもあり、三十分しかかからなかったようでもあった。
「ああ……」
博士は眼前にひらける厳粛なる光景にうたれて、足がすくんだ。
城壁の上の広場に、約四五十人の人々が、しずかに月に向って、無言の祈をささげている。