Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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せいねん

青年

森 鴎外

Leggi 青年 (せいねん) di Mori Ōgai (森 鴎外) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.670 caratteri · 246 schermate

Aozora Bunko

どこかの学校の制服を着た、十五六の少年が煖炉の火を掻き起して、「皆ここへお出で」と云って、弟や妹を呼んでいる。誰かが食事を誂える。誰かが誂えたものが来ないと云って、小言を言う。

喧騒の中に時間が来て、誰彼となくぽつぽつ席を立ち始めた。クレエムを食った femme omineuse もこの時棒立ちに立って、蝙蝠傘を体に添えるようにして持って、出て行く。純一の所へは、駅夫が切符を持って催促に来た。

プラットフォオムはだいぶ雑していたが、純一の乗った二等室は、駅夫の世話にならずに、跡から這入って来た客さえ、坐席に困らない位であった。向側に細君を連れて腰を掛けている男が、「却て一等の方が籠んでいるよ」と、細君に話していた。

汽車が動き出してから、純一は革包を開けて、風炉敷の中を捜して、本を一冊取り出した。青い鳥と同じ体裁の青表紙で、Henry Bernstein の Le voleur である。つまらない物と云うことは知っていながら、俗受けのする脚本の、ドラマらしいよりは寧ろ演劇らしい処を、参考に見て置こうと思って取り寄せて、そのまま読まずに置いたのであった。