Classici giapponesi con furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Leggi 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 127.338 caratteri · 254 schermate
その時はなにとぞ私のことを思い出して話して下さい。今日はこれにて筆をおきます。(久保謙氏宛 一月十六日。広島病院より)
ドストエフスキーの感化の中にあって、祈りと人間同志の従属感にぬれていたころ
私は今朝最近に私の周囲に起こった事件のために悲しく、淋しくされた心で寝台に仰臥しておぼつかない、カーテンを洩るる光のなかに病むものの悲哀にうちしおれていました。硝酸銀でやかれたので傷が痛みます。耐え忍ぶことの尊さを知った私は、それでも眼を閉じて祈りの心持ちのなかに没しようとつとめました。出来事というのは次のようなことなのでした。私の知合いのフランシスという牧師が、私の見舞いにひとりの看護婦を送ってくれました。その女はクリスチャンで愛らしい単純な信心な女です。私はもはや百日も病院にいますのに、少しも私となつかしき話のできるような看護婦はできませんでした。みな役人らしき冷淡なあつかいをするのです。ひとりとして私に触れ、私の魂のなかの宝石を発見し、私のなかのよき部分に触れてくれる者はありませんでした。ひとりの私にすがってくれる友は肺重くして私の部屋まで来ることはできず、私は少しも歩行できないのです。