Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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せいしゅんのいきのあと

青春の息の痕

倉田 百三

Leggi 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 127.338 caratteri · 254 schermate

Aozora Bunko

並んでいる堤の上を俥で帰りました。

わずかに芽の出た麦畑の間を通って、海べの砂州に海苔の乾してある、丹那の村の入り口の橋のそばまで来ると、私の家の飼犬のイチという子犬が、私の姿を見つけて跳ね廻って悦び、吠え、尾をふり、俥の前に立って、私の家の門まで走りました。お絹さんは私の帰りを待ちわびていてくれました。そしてあなたの手紙が来ていることを私は聞きました。

私は今日はつくづく愛の幸福、私の身の廻りをつつむ温かな人のなさけを感じました。私はどうして人に愛されるのだろうと思って、ありがたい気がしました。そして不純な欲望さえ起こさなければ、私はしあわせを感ずることができるのに、貪欲になるからいけないのだと思います。

あなたの四日付のお手紙も読みました。私のためにいろいろと心配して下さってありがたく思います。あなたの親切をしみじみと感じます。労働と報酬との独立については、私も全くあなたと同じ意見です。

天香さんのもつまり同じ意見で、人は愛し労働する。パンはそれとは別に神様が保証して下さる。労働できない境遇の者は、たとえば病者、幼児などは神様に養われて生きるのである。