Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
Leggi 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 162.593 caratteri · 325 schermate
むしろ役所の小役人風めいたおどおどしたその男の態度が哀れだった。が、その男よりもその生徒の方を一層軽蔑した。恐らくその男の貧弱な服装を見て、先輩とは偽だと睨んで、突っ掛って行ったに違いない。
(良い服装の堂々たる押し出しの男から先輩だと言われたのなら、たぶんぺこぺこして盞を貰いに行っているところだろう)
「言えないだろう? ざまあ見ろ! 第三高等学校の先輩だなんて、良い加減なことを言うと、承知せんぞ!」
まるで犯人に言うような言い方で、その生徒が呶鳴ると、拍手があった。すると、彼はますます得意になって、じろじろ部屋の中を見廻しながら、
「俺は官立第三高等学校第六十期生山中弦介だ!」
最期の花火を打ち揚げると、すっかり悄気て何やらぶつぶつ口の中で呟いているその男を尻眼に席へ戻った。途端に、豹一の耳の傍で、
「三高生がなんだ?」
割れるような声がした。赤井だった。
「誰だ? 呶鳴った奴は……」向うから先刻の生徒がそう呶鳴った。
「俺だ!」そう言って赤井が立とうとするのを、豹一は止めて、
「僕に任せろ」とふらふらと立って、
「文句のある奴は表へ出ろ!」そう叫びながら、外へ出て行った。