Classici giapponesi con furigana
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おもかげ
面影
小川 未明
Leggi 面影 (おもかげ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4048 caratteri · 8 schermate
さすらい人! いかなれば君独り愁え多きや。飛ぶ雲の影を見れば故郷の山を思い、うららかなる春の日に立つ野山の霞を見る時は、ありし昔の稚子の面影を偲ぶ。里川の流れ迢々たるも目に浮び、何処よりか風のもて来る余韻悲しき、村少女の恋の小唄も耳に入る。……故郷を離るる幾百里、望めば茫々として空や水なる海、山の上にも山ある山国に母を憶い、父を憶うて、恋しき弟妹の面影を偲ぶ心如何ならん。
さすらい人! いかなれば君独り愁え多きや。男子苛も志を立てて生活の戦場に出で人生に何等かの貢献を試んと決したる上は、たとえ腸九たび廻り、血潮の汗に五体は涵るとも野に於いて、市に於いて、鋤に、鍬に、剣に、筆に奮迅の苦闘を敢てする腕も、勇気もあるものの、只彼の浮世の風波に堪え得ぬ花の如き少女、おお、我が恋人は今頃いかに、今宵をいかに送るならんと空の彼方、見よ月に雲のかかり、忽ち勇気の挫けて暗に落ち行く心地せらる。……煩悶……懐疑……ああ、いかなればさすらい人! かく君独り愁え多きや。
ラフカディオ・ハーン先生はた一個のさすらい人であると思う。
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