Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
かばんらしくないかばん
鞄らしくない鞄
海野 十三
Leggi 鞄らしくない鞄 (かばんらしくないかばん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.653 caratteri · 73 schermate
そして秋草の身体の流れていったと思う方向へ船を戻した。
だが、折柄空に月はあれど夜のことだから、遂にそれを発見することが出来なかったという。
この烏啼の告白によって、猫又の死骸とお化け鞄と血染めの細紐の謎が漸く解けそめた。そのようにして秋草は脱走をはかったが、彼女はぐんぐん上空へ引き上げられて息が絶えたものと思う。そのうちに彼女の身体を吊下げている紐が切れ、下へ落ちてしまったのであろう。恐らくそれは広い海の中であったことと思われる。彼女の繊細なる手首が紐でこすられて血が出、それが紐の切れ端に残ったことは確かだ。こうして彼女は、遂に敗れて一命を失ったものらしい。
臼井は今も行方が知れない。
それから最後に特筆大書しておくべきは、田鍋課長が目賀野を証人として、烏啼に会わせたところ、目賀野がびっくりして烏啼を指して叫んだ。
「やッ、貴様は千田じゃないか」
烏啼は、繃帯を巻いた頭をすこし起こして、ふふんと笑った。
「貴様が千田なら、おい話せ、わしの姪の草枝はどこへ連れていった」
千田と草枝が一組となって、いつも目賀野の下で働いていたことは、ずっと前から知られている。