Classici giapponesi con furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.435 caratteri · 27 schermate
話も聞きませんでした。……すると、その三十人と伏鐘は、いったい、どこへ行ってしまったというンです、阿古十郎さん」
「お前の感の悪さにもつくづく感服する。その四つの関所を通っていなかったら、四つの関所にかこまれた中にいるンだろう。そうとしか考えようがないじゃないか。その廓の中にある家数は十軒や二十軒ではきかなかろうが、三十人の人間とそれだけの肉をかくせるような構えの家はそう数あるもンじゃない。虱つぶしにして行ったら、二刻足らずで追いつめることが出来よう」
両国二丁目の角屋敷。
鈴木仁平という浪人者がやっている大弓場。
ひょろ松と顎十郎が、踏みこんで行くと、伏鐘重三郎は、松坂木綿の着物に屑糸織の角帯という、ひどく実直な身なりで長火鉢に鯨鍋をかけ、妾のお沢と一杯飲っていた。
お大名の若殿のような品のいい顔を振りあげて、苦笑いしながら、重三郎、
「仙波さんにかかっちゃかなわねえ」
と、言った。