Classici giapponesi con furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.550 caratteri · 27 schermate
「ひッ。……今も申しあげましたように、なにによらずひと皿だけお添えしやす。……ひッ、どうか、ご遠慮なく、ひッ」
とど助は、頭をかいて、
「わア、それは、誠に恐縮」
年嵩な中間が、
「……友達がいにあっしからご披露もうします。この亭主は六平と申しましてね、ついこのごろまで藤堂さまのお陸尺。つまりあっしらとは部屋仲間なンでございますが、上州の叔父てえのがポックリと死ねて、大したこともありませんでしょうが、ちっとばかりまとまったものが残ったんで、スッパリと陸尺の足を洗い、ここを居ぬきで買いとって造作を入れ、まア、ごらんの通りの居酒屋をはじめたンで、あっしらは、まアこうして熨斗のついた暖簾の一枚も奮発して景気をつけに来ているンでございます。……ねえ、お仲間さん、実はこの店を、きょう一日あっしら五人で買い切ったんでござんす。大名であろうと国持であろうと坊主、御高家、浪人者。……ここへ土下座をしてお飲ませくださいと頼んだって、まっぴらごめんと突っぱねやす。恩にきせるわけじゃねえが、お見受けするところお仲間さんだから、それで、祝儀をつけてもらっているンです。同業相憫む、てえ諺もありますからねえ。