Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Leggi 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.028 caratteri · 30 schermate

Aozora Bunko

。……ところで、この仁左衛門も、先年すでに死亡いたしたという埓もない話」

「なるほど」

「ところが、先君利与さまの外戚、御内室の甥御にあたられる北条数馬どの、源次郎さまを廃して、おのれが十二万五千石の家督をとりたき下ごころがあり、伯父上土井美濃守と結托して、御老中などへの運動もさまざまなさる趣きでありましたが、この噂をえたりかしこしと、もってのほかのおとりつめよう。萩之進を窮命どうように押しこめて詮議をなさいましたが、もとより根もないことでございますから、陳弁いたしようもない。手ごわいと見てとってか、今度は、高野山から雪曽という人相見の法印を呼びよせ、端午の節句の当日、家中列座のなかで、源次郎さまの相は野伏乞食の相であると憚りもなくのべさせるという乱暴。このまま捨ておいては、ゆくすえ源次郎さまの御一命にもかかわるような事態になるやに存じたものか、今からふた廻りほど前の夜、萩之進は御寝所に忍び入って、源次郎さまを盗みだし、そのまま逐電してしまいました」

「そりゃあ、どうも乱暴ですなア。どういうせっぱつまった事情になっていたか知れないが、そんなことをしたら、源次郎さまとやらア野伏乞食の子だということを証拠だてるようなもので、のっぴきならぬ羽目になりましょう」