Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かぜにのってくるコロポックル

風に乗って来るコロポックル

宮本 百合子

Leggi 風に乗って来るコロポックル (かぜにのってくるコロポックル) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.458 caratteri · 39 schermate

Aozora Bunko

どこにいるか知らないかと云う。

そして、日に一度ずつは、頭の上に附いて歩いて喋るコロポックルを叱りながら、彼方の小山に登って、遙かな往還を眺めた。

毎日毎日同じように馬車が馳け、犬が吼(ほ)え、自転車がキラキラところがって行く。

イレンカトムは、その他の何物をも見出すことは出来なかったのである。

ところが、或る朝早く、彼が炉で麦を炊いていると、例の通り、遠くの遠くの方から、シュッ、シュワー、シュッ、シュワーというような響と共に、

コロポックル、コロポックル

コロポックル、アナクネ、トゥママ、タックネップネ

と唱いながら、ひどく沢山のコロポックルが風に乗って飛んで来た。

(コロポックル云々というのは、コロポックルという者は腰が短かい、という意味であるそうだ。)

そして、いつも通り男や女の声が、煩く喋り始めた。が平常のように、悪口や口真似ではなくて、今、Y岬へ義経の船が沢山攻めて来たから、早く出掛けて攻め返してやれ、と云うのである。

義経が攻めて来た?

そんなことが有るものか! と彼が云い返す。

すると、コロポックルは、それなら、論より証挙(しょうこ)だから、海岸まで出て見たら、好いじゃあないかと云う。