Classici giapponesi con furigana
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ふうちそう
風知草
宮本 百合子
Leggi 風知草 (ふうちそう) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 44.107 caratteri · 88 schermate
同時に、そとからの様々な意志に向っても屡々それをはじき返すだろうような一徹さ。それはだぶついていつも曖昧さを漂わせている日本の名士づらに鋭く対照する面構えである。
この指導者が、縦横無尽という風に、ときに悪態さえ交えながら、しかも、婦人たちの本能的なつつしみには自然のいたわりをもっていて、荒っぽく、しかも淡白な話ぶりをもっていることに、注意をひかれた。この人の悪口は、火の中から出したばっかりの鉄ごてのようだ。あつくて、ジリッとし、やけどをさせ、また消毒力ももっている。その味は、雨の滴もころがり落ちてしみこめない漆ぬりの風貌全体と、一致していた。
この人物をとり囲んで坐っている婦人たちは、何とぼんやりと軟かく、婦人たち、という一般性の中に自分たちの肉体と個性とをとかしこんでいるだろう。それにしても、一つ一つの顔は、人生の一つ一つを物語っており、婦人の様々な必要、希望、苦痛そのものの生きた姿として、そこにつめかけ坐っている。
「坊や、いい子でしょう、おとなに、お話きいてましょうね」
もじつく子供にそう云って、その小さい肩へ片手をかけて、母たちは熱心に傾聴している。