Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しゃべりすぎる

饒舌りすぎる

山本 周五郎

Leggi 饒舌りすぎる (しゃべりすぎる) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.957 caratteri · 55 schermate

Aozora Bunko

そこで土田正三郎は立ってゆく。道場は三の丸の武庫の脇にあり、刻限のまえなら門人たちがいるし、刻限過ぎでも次席の安川大蔵がいて、土田が稽古着になるのを助ける。早く来いよ、と十太夫がせきたてる。いつまでかかるんだ、手っ取り早くしろよ、じれったいな、などと云って足踏みをし、少しのまもじっとしていない。土田はすっかり道具をつけるが、十太夫は素面素籠手である。というのは、打ち込むのは十太夫で、土田は受けるだけだからだ。

「さあ」十太夫は竹刀でびゅっと空を切って叫ぶ、「ゆくぞ」

土田正三郎は竹刀を青眼にとる。まだ門人たちがいる場合は、羽目板際に並んで見ているし、安川ひとりのときは、彼だけが祭壇の下に坐ってこの稽古を見る。十太夫はするどく絶叫し、大きく踏み込んだり、脇へとびのいたり、また土田の周囲を敏速に廻ったりする。絶叫の声は道場ぜんたいの空気をつんざくように聞えるし、床板はいまにも踏み破られそうに悲鳴をあげる。このばかげてやかましい物音と、眼まぐるしいほどの十太夫の動作に応じて、土田は竹刀を青眼につけたまま、ゆっくりと躯の向きを変え、つねに十太夫と正対するようにした。