Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たかおざんげ

高尾ざんげ

豊島 与志雄

Leggi 高尾ざんげ (たかおざんげ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.252 caratteri · 21 schermate

Aozora Bunko

「さあ、おしまいにもう一杯、元気をつけていらっしゃいよ。それとも、ハイボールにしてきましょうか。」

眼鏡の下にうすら閉じかけてる眼を、檜山はびっくりしたように見開いて、菊千代を眺めました。

「君、まだいたのかい。」

「だって、僕が帰るまで帰っちゃいけないって、恐ろしい見幕だったわ。いつもそうなのよ。」

「そうなんだ。だから… 感心してるよ。」

「感心はいいけれど……。」

「ちっと、迷惑なんだろう。」

「いいえ。ただね、檜山さん少し心細いわ。」

菊千代が深々と見入ってくるのを、檜山は避けて、ウイスキーを一息に飲み干しました。そして真摯な眼色になりました。

「君の言うことは分るよ。だが、まあ当分は大丈夫だろう。」

「足がかりが出来てきたの。」

「出来やしないさ。だが、そう易々と滑り出しもしないよ。」

「危いもんね。」

「いよいよの時は、君を足がかりにするからね。」

菊千代は頭を振りました。

「それは、無理よ。」

「いや、そんな意味じゃない。ただ足がかりだけだ。」

菊千代はじっと檜山を見て、顔を伏せました。

「あたしも、そんなら、いよいよの時には、檜山さんを足がかりにしようかしら。