Classici giapponesi con furigana
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まぞう
魔像
林 不忘
Leggi 魔像 (まぞう) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 131.494 caratteri · 260 schermate
「然らば即座にさようお取計らい下さらぬか」
「それについて、越前に一計がござるが……」
あとは、駕籠と駕籠を一そう近づけて、耳打ちのように密談になったが、そのまま二人は、やがて、屈託のない笑い声を残して左右に別れた。
その夕方である。
「御免下さいまし」
神田の伊豆伍の店へズイとはいって来たのは、金山寺屋音松である。月番の町年寄立会いの上で、おろおろしている伊豆伍夫婦にお上の一書を渡した。またお差紙かと開いてみると、「お油御用精励でお上も満足、今後とも充分気をつけて勤めますよう?――」言わば褒状である。大岡様からそっと出たものだ。一計といったのはこれである。これで、今べつに改まって御沙汰はなくても、伊豆伍の油御用は永続的なものとなり、従って、筆幸としては痛い釘を一本刺された形で、スッカリ断念しなければならなかった。脇坂山城守が面目をつぶしたことは言うまでもない。間もなく退官して隠居の身となっている。
六
十番首を自邸で上げられて以来、源助町は躍起にならざるを得なかった。剣士達は毎日毎夜、隊を組んで喬之助を捜し歩いている。十人まで首にされて愈々恐慌を来した残りの番士たちは、この上は源助町に頼って身を守るよりほか仕方がない。