Classici giapponesi con furigana
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う
鵜
山本 周五郎
Leggi 鵜 (う) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.733 caratteri · 38 schermate
と逢っていたんだ、違うか」
「よく御存じだわ」とさだが云った、「そのとおりよ」
「そのとおりだって」彼はふるえた。
「ええそのとおり、あなたの云ったとおりよ」
彼は蒼くなった。彼はそういう返辞を聞こうとは予想もしなかった、彼は蒼くなり、かっとのぼせあがった。
「おまえは」と小五郎は吃った、「おまえは、正気でそう云うのか」
「そのおまえをよして下さい、わたくしまだ藤江内蔵允の妻ですから」
「父の妻だって」
「そして義理にもよ、あなたにとっては母の筈よ」
「このおれの母、――その汚らわしい女がか」
さだは一瞬あっけにとられたように彼を見た。小五郎も「あ」という顔をした。さだの眼は突刺すようにするどかったが、その唇には微笑がうかんだ。ぞっとするほど冷たい、人をたじろがせる微笑であった。
「わたくしがまだといったのは、まだいまはという意味よ」さだは云った、「御心配には及びません、すぐにこの家を出てゆきますから、あなたはもうすぐ、この汚らわしい女を母と呼ぶ必要はなくなりますわ」
「口がすべったんだ、勘弁してくれ」小五郎はまた吃った、「気が立っているものだから、つい知らずあんな」