Classici giapponesi con furigana
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まど
鷹野つぎ――人と文学
鷹野 つぎ
Leggi 鷹野つぎ――人と文学 (まど) di 鷹野 つぎ (たかのつぎ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.840 caratteri · 43 schermate
長兄の家へ戻ってくると、とよ子の病気が伝染性のものと知って、嫂の恐れ方は一通りでなかった。自分の子供を一歩も近づけず、夫を促して、二三日のうちにもう、ここの私たちのベッドの一つに、とよ子を送りとどけて了った。
「わたしは入院したことを故郷の母に知らせませんでしたの。それよりも母の知らない間に早くよくなろうと思って、一生懸命養生しましたの」
とよ子はにこにこしながら、半年も経つとすっかり回復したよろこびを思い出して語った。
「でも、いよいよ退院となっても、私は兄の家へは帰れませんでしたの。アパートの一室を借りてくれてまだすっかり伝染らないようになるまでは、そこで暮らせと云われましたの」
ひとりのアパート生活では、時々二人の嫂たちが代る代るに来て、二軒で分担している物入りの意外に嵩むことをきかされていたという。
「それで私、今年の春半ばにお母さんが恋しくなって故郷へ帰ってみましたの。母は私が前よりも肥って丈夫そうになってましたから、たいへんよろこんで、私も病気をかくしていた甲斐があったと思いましたの。でも母の方はひどく弱っていて、長い風邪がまだ癒らないと云ってねたり起きたりしていました。