Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなのひょうげん
鼻の表現
夢野 久作
Leggi 鼻の表現 (はなのひょうげん) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 71.303 caratteri · 141 schermate
依ってこの裁判を開き、ダメス王の鼻の罪の有無を諸神の批判に措き、ホリシス神の御名に依って処断せむと欲するものなり」
読み終った判官の一人は厳然としてダメス王の鼻に問いました。
「被告ダメス王の鼻よ、汝に於て弁疏せむと欲するところあれば速に述べよ」
ダメス王の鼻は面倒臭そうに唯一言、
「弁疏無し」
と答えました。
この態度を見た満廷の諸神は、皆驚きの評を発しました。今まで死後の裁判に引き出されて、怖れ戦きつつ自分の善行を陳べ立てぬものは只の一人も無かったのであります。既に木乃伊にされたダメス王自身でさえも、一平民と同様に法廷の甃にひれ伏した位でありました。然るにその鼻ばかりが王の生前の威儀を保ち、神々を恐れる気ぶりも見せぬという事は、実に前代未聞の事であったからであります。
顔を見合わせた判官たちは、次々に立ってダメス王の鼻の訊問を初めました。
問…被告ダメス王の鼻よ、汝は汝自身に静的と動的の両表現界のいずれに属するものと信ずるや。
答…予は両表現界の代表者なり。
問…王の眼、口、眉等は王の生前、各独立してその固有の動的表現をなし得たり。汝は独立して何等かの表現をなし得たる記憶ありや。