Classici giapponesi con furigana
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エスみさきせいようふじんこうさつじけん
S岬西洋婦人絞殺事件
夢野 久作
Leggi S岬西洋婦人絞殺事件 (エスみさきせいようふじんこうさつじけん) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.951 caratteri · 52 schermate
「そうです。その点を特に注意して保存しておきましたが……」
犬田博士の顔に云い知れぬ満足の色が浮んだ。
「それはどうも結構でした。一寸拝見……」
と云う中に犬田博士は鄭重な手附でコードを受取ったが直ぐ司法主任を振返った。
「これは一巻き巻かっていたのですか」
「イヤ二巻です。御覧の通りマリイ夫人が吐出した血が三個所に附着しております。その血痕のピッタリ重なり合う処が、マリイ夫人の首の太さになっておりますわけで……」
「いかにも……成る程。してみると犯人はマリイ夫人が眠っている間にソッと二巻き捲いておいて、突然、絞殺に掛った訳ですね」
「そうです……ですから計画的な殺人と認めているのですが……」
犬田博士は調査を終った寝台の端に片足をかけて、足首の上の細い処へ、そのコードを二巻、捲付けた。犯人の力で折曲った処を、その通り掴んだままギューギューと絞めてみた。そうしてコードにコビリ付いている血痕の三個所の中心が、完全に重なり合う処まで来ると、緊張した表情のまま検事をかえりみた。
「……この犯人は、やはり小男ですね。このコードの折曲りを起点とした力の入れ工合を見ると、肩幅が普通人よりも狭いようです。