Classici giapponesi con furigana
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ああぎょくはいにはなうけて
ああ玉杯に花うけて
佐藤 紅緑
Leggi ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) di 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.617 caratteri · 250 schermate
「千三どうしたのさ、千三」
「お母さんですか」
千三はこういってはじめてわれにかえった。母はじっと千三を見つめた、千三の顔は次第次第にいきいきと輝いた。
「お母さん、ぼくは勉強します」
母はだまっている。
「ぼくは今日先生にぼくのご先祖のことを聞きました。北畠顕家、親房……南朝の忠臣です。その血を受けたぼくはえらくなれない法がありません」
「だけれどもね、このとおり貧乏ではおまえを学校へやることもできずね」
母はほろりとした。
「貧乏でもかまいません。お母さん、顕家親房はほんのはだか身でもって奥州や伊勢や諸所方々で軍を起こして負けては逃げ、逃げてはまた義兵を集め、一日だって休むひまもなく天子様のために働きましたよ、それにくらべると日に三度ずつご飯を食べているぼくなぞはもったいないと思います。ねえお母さん、ぼくはいま夢を見たんです。先祖の親房という人はじつにりっぱな顔でした、ぼくのようにチビではありませんよ、尊氏のほうをきっとにらんだ顔は体中忠義の炎が燃えあがっています。ぼくだって忠臣になれます。ぼくだってね、チビでも忠臣になれないことはないでしょう」
「いい夢を見たね」