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Classici giapponesi con furigana

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あだこ

あだこ

山本 周五郎

Leggi あだこ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.762 caratteri · 46 schermate

Aozora Bunko

そして、彼はまた笑いの発作におそわれ、笑いながら自分の居間へ逃げていった。

半三郎は居間で仰向きに寝ころび、笑いのしずまるのを待ちながら、そうだ、と自分に頷いた。釜戸の煤で顔を黒く塗ったということが、女鼬の頭の毛が白くなった、という話を連想させたのだ。おそらくそうだろう、と思っていると、十帖の客間から、四人の笑いだすのが聞えて来た。――初めは秋田源右衛門、次に三枝小市郎、そして安部右京も、十兵衛までも笑いだし、やむかとみるとすぐにまた笑いだした。

「おい、よせ」と三枝のどなる声がした。「もう云うな安部、殴るぞ」

そして笑い声の一つは縁側へ、一つは玄関へと別れ、はなればなれになって、片方がしずまると片方が笑いだし、こっちがしずまったとみると、次には三ところでいっしょに、笑いころげるのが聞えた。

「そうだ」と半三郎は眼をつむって、そっと自分に囁いた、「たとえおれが眼をつむり、耳を塞いでも、あそこで四人の笑っていることは事実だ、十兵衛がい、小市郎がい、右京がい、源右衛門がい、そしてあだこがいる、かれらは現実にそこにいるし、みんなおれのために心配し、奔走し、助力してくれた、これからも必要なときは心配し助力してくれるだろう、おい半三郎、これでもすべてがむなしいか」