Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

あるひのれんげつに

ある日の蓮月尼

岡本 かの子

Leggi ある日の蓮月尼 (あるひのれんげつに) di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.878 caratteri · 25 schermate

Aozora Bunko

けれど人間というものは絶望の儘、けっして生きて行けるものでは御座いません。たとえ絶望の人でもこの絶望の上に反抗的な意力を発見しその力で堪えて生きて行くものです。

無名の青年 ――それではあなたはただ一人のおとうさまの為に生きて居られるのですか。おとうさまもそれほどあなたを愛して居られますか。

蓮月 ――父もわたくしを愛して呉れて居りますとも。しかし、これとても浮世の無情、有為天変は免れません。何れはうたかたのはかないものと思って居ります。

無名の青年 ――では何が力です。何を希望にあなたは生て行かれるのです。

蓮月 ――わたくしは不幸のおかげで、より以上の世界を覗かせて頂きました。闇の奥を突き破って明るい世界があるのを認めさして頂きました。もしわたくしがその世界にすっかり入り切るならば、特に愛人とか親とかの差別はなく、わたくしは万人万物と不壊の生命で手をつなぎ合えるのです。死ぬと云ったとて永遠に生き切る事が出来るのです。こういう世界を前方に置くものが、どうして悦びに躍って道を急がずに居られましょう。

無名の青年 ――それが嘘であろうが、真当であろうが、あなたの行く処へは僕も必ず行って見せます。