Classici giapponesi con furigana
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「いき」のこうぞう
「いき」の構造
九鬼 周造
Leggi 「いき」の構造 (「いき」のこうぞう) di 九鬼 周造 (くきしゅうぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 50.258 caratteri · 101 schermate
「いき」の質料因たる二元性としての媚態は、姿体の一元的平衡を破ることによって、異性へ向う能動性および異性を迎うる受動性を表現する。しかし「いき」の形相因たる非現実的理想性は、一元的平衡の破却に抑制と節度とを加えて、放縦なる二元性の措定を妨止する。「白楊の枝の上で体をゆすぶる」セイレネスの妖態や「サチロス仲間に気に入る」バックス祭尼の狂態、すなわち腰部を左右に振って現実の露骨のうちに演ずる西洋流の媚態は、「いき」とは極めて縁遠い。「いき」は異性への方向をほのかに暗示するものである。姿勢の相称性が打破せらるる場合に、中央の垂直線が、曲線への推移において、非現実的理想主義を自覚することが、「いき」の表現としては重要なことである。
なお、全身に関して「いき」の表現と見られるのはうすものを身に纏うことである。「明石からほのぼのとすく緋縮緬」という句があるが、明石縮を着た女の緋の襦袢が透いて見えることをいっている。うすもののモティーフはしばしば浮世絵にも見られる。そうしてこの場合、「いき」の質料因と形相因との関係が、うすものの透かしによる異性への通路開放と、うすものの覆いによる通路封鎖として表現されている。