Classici giapponesi con furigana
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いたずらこぞうにっき
いたずら小僧日記
佐々木 邦
Leggi いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 63.226 caratteri · 128 schermate
伯父さんは乃公に譲る積りの財産を悉皆養老院へ寄附する事に決めてしまった。年寄は年寄の贔屓をするに決っている。大概こんな事になるだろうと覚悟していた。
財産なんか無くても宜い。乃公は些とも困らない。お父さんは金持だ。皆が左様いっている。乃公は毎日好きな事をして遊んでいれば、それで何も不足はいわない。唯もう少し皆が叱らないと宜いんだが、此は何とも仕方がない。隣の忠公なんかも随分叱られる。
けれども断って置くが、乃公は決して悪い量見で伯父さんに悪戯をしたんじゃない。彼の禿頭へ干した芋茎を蝋付けにしたのも別段火傷をさせる積りでやった仕事じゃない。チャンチャン坊主に見えるか何うかと思ったばかりだ。靴が片足無くなったって、彼れは南京鼠を飼う時の用心に蔵って置いたばかりだ。
歌さんもお島も伯父さんは世話が焼けて、気骨が折れて困る、一寸談話をすると声を枯らしてしまうって、弱っていたんだ。乃公は伯父さんと談話をするのが好きだった。電話をかけるように喇叭へ大きな声を吹き込んで尋ねる事は何でも話してやった。年寄の癖に無暗に人のいう事を聞きたがるから悪い。お歌は乃公の事を何というかと尋ねられれば、どうしたって、困る厄介老爺やで、談話をすると声が悪るくなるから成るたけ寄付かないようにしていますと答える外はない。