Classici giapponesi con furigana
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いたずらこぞうにっき
いたずら小僧日記
佐々木 邦
Leggi いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 63.226 caratteri · 128 schermate
今日はいよいよお春さんと森川さんの結婚式だ。お花さんの時には種々お手伝をしてやったが、今度は病気になったので仕方がない。せめて式と御馳走とだけには出てやろう。少し喉が変だけれど、我慢すれば大概の物は喰べられる、等と思いながら寝ていると、森川さんとお春さんの話し声が聞える。
「もう全然快んですよ。いいけれども、何か薬を当てがってもう一日寝かして置きましょう。又何をするか知れませんから其方が安全です。彼様いう子は床の中へ入れて置きさえすれば間違ないです」
「そうね、あなたから巧く言って置いて被下、そうすれば私も安心ですから。けれど些と可哀想ね」
「なあに些とも可哀想な事はない。お菓子でもやっとけば宜いです」
乃公は驚いてしまった。何という恩を知らない奴等だろう。彼れ程乃公の世話になっていながら。人は見かけによらないもんだ。此れからは人を見たら泥棒と思う方が、床の中に入っているよりか間違なかろう。お春まで一緒になって、乃公を寝かして置く積りでいる。薬なんか持って来ても飲むもんか。乃公の方にも量見がある。乃公は無理に結婚式へ行ってやるから宜い。
真正に寝かして置く積りと見えて、着物を出してくれないから、乃公は寝衣の上に敷布を被った。