Classici giapponesi con furigana
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おしどり
おしどり
Leggi おしどり di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5557 caratteri · 12 schermate
それは、彼らの心からにごりをのぞいてやるためじゃ。わたしがこれをふきはじめると、まず泉の水は上方から深山の大気のようにすんでくる。そして魚たちの心、鳥たちの心、花たちの心も水と同じようにすんでくる。彼らの心からいっさいのにごりは消え去って、ただ一つの色に、悲しみならばただ悲しみ、よろこびならばひたすらなるよろこびにすんでしまうのじゃ。」「お待ちください」と若者はひとみをかがやかせながらさえぎった。「それでは、あの一対のおしどりは、すみきった愛のみをもって相愛しているのでございますか。その愛の中にさびしさがあったり、その愛の中ににくしみがあったり、その愛の中にうたがいがあったりはしないのでしょうか。」「そのようなものはいっさい介在しない。ただ一つの愛のみじゃ。さればいずれか一方がうせたときにはとりのこされた者は、ひたすらなる悲しみにとざされ、ついにはそのため己もまた身をほろぼさねばならぬやもしれない。」「やっぱりそうだったのですか」と若者は、老人からちょうどそのときこちらへやってくるつがいのおしどりの方へ眼をうつしていった。そしてこんどはひとりごとのようにいいはじめた。