Classici giapponesi con furigana
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おしどり
おしどり
Leggi おしどり di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5557 caratteri · 12 schermate
ふたりが肩をよせあってそこにしゃがむと、ふたりの頭はくすぶりはじめた。「もし仙人がわたしをおしどりにしてこの泉の上にはなったならばお前はどうするつもりか。」と若者は池の面から眼をはなさないでいった。「わたしもそのお方にお願いしておしどりにしていただきます。」と恋人は、暖かい手を若者の手の上にかさねていった。「それは真実の心か。」と若者は念をおした。「どうしていつわりなど申しましょう」と恋人はかさねた手にやさしく力をこめた。「もしわたしのようなものはおしどりにしていただけないなら、鴨にでも鳰にでもしていただいてあなたのおそばにまいりましょう。」するとそのとき、ふきあげのかたわらにもう一つのふきあげのように白いしぶきの柱が立ちあがって、それが軽羅の幕のように広がって流れゆき、池の水ぎわにいたるとその幕のなかから昼間の老人が現われてきた。何も知らない若者の恋人はそれをみると恐怖の叫びを発しようとしたが、若者は手をつよくにぎりしめてそれを制した。「やってまいりました。」と若者は立ちあがって老人の方へ歩みよりながらいった。「それでは一刻も早く、ふたりをおしどりにしてください。