Classici giapponesi con furigana
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おばけずきのいわれしょうしょうとしょじょさく
おばけずきのいわれ少々と処女作
泉 鏡花
Leggi おばけずきのいわれ少々と処女作 (おばけずきのいわれしょうしょうとしょじょさく) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4676 caratteri · 10 schermate
家計の困難を悲むようなら、なぜ富貴の家には生れ来ぬぞ……その時先生が送られた手紙の文句はなお記憶にある……
其の胆の小なる芥子の如く其の心の弱きこと芋殻の如し、さほどに貧乏が苦しくば、安ぞ其始め彫錦帳の中に生れ来らざりし。破壁残軒の下に生を享けてパンを咬み水を飲む身も天ならずや。
馬鹿め、しっかり修行しろ、というのであった。これもまた信じている先生の言葉であったから、心機立ちどころに一転することが出来た。今日といえども想うて当時の事に到るごとに、心自ら寒からざるを得ない。
迷信譚はこれで止めて、処女作に移ろう。
この「鐘声夜半録」は明治二十七年あたかも日清戦争の始まろうという際に成ったのであるが、当時における文士生活の困難を思うにつけ、日露開戦の当初にもまたあるいは同じ困難に陥りはせぬかという危惧からして、当時の事を覚えている文学者仲間には少からぬ恐慌を惹き起し、額を鳩めた者もなきにしもあらずであったろう。
二十七八年戦争当時は実に文学者の飢饉歳であった。まだ文芸倶楽部は出来ない時分で、原稿を持って行って買ってもらおうというに所はなく、新聞は戦争に逐われて文学なぞを載せる余裕はない。