Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おくみさんとそのしゅうい

お久美さんと其の周囲

宮本 百合子

Leggi お久美さんと其の周囲 (おくみさんとそのしゅうい) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.369 caratteri · 149 schermate

Aozora Bunko

と云って置いた方がようございましたね。

たのむ頼まないは此方の勝手なんだから彼の人が何と云おうが確かな人にした方がどれだけ安心でよかったか知れない。

「そりゃあお前はそう云うけれどね、

きまり切った顔が殖えも減りもしない此の小さい村ではそんな事が大した事なんだからね。

何でも私みたいに皆の世話に成らなけりゃあならない者は一人でも敵を作るのはよくないのだから。

「それもそうですね。

それで何なの、お祖母様、どうなって居ましょうかってお聞きにでも成った事があって。

「あああるともね、この間中は日参して仕舞った。

明日は町へ行きますから行らしって下さいって云うから行くと彼方の主人が居ませんからまた明日出なおして行きましょうと云ったりして、一日だってはっきりした事は分らないんだもの。私がいくら気長だって腹も立とうじゃあないか。

「一体どの位お貸しなすったの、そいで何をして居る家なの、彼方は。

「八十円ばかりなんだよ。

生糸だの桑だのを商売にして居る家なのさ。

かなり大きな家なのだよ、彼処いらではね。

だから困ったと云っても其の時限りの話だったんだろうし、それに今年は生糸は戦で下った代りに桑が大変好い価だって云う事を聞いたから、九十や百は何でもなく返せる筈なのだよ。