Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
おじょろうぐも
お女郎蜘蛛
宮本 百合子
Leggi お女郎蜘蛛 (おじょろうぐも) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.913 caratteri · 26 schermate
その時もお龍は自分のひざの上を歩るかせて自分ではその来手来手をふさいではからかって居た。こっちに行こうとすると手にぶつかり後にもどろうとするとさえぎられるのでくもはヒラリととんで男の首に這った。それからスルスルと行くさきざきにむずかゆい感じを起させながら胸を這って袖口から出た。それを女がつかまえて自分のひざにのせた。
くもに這われて居る間男は又とないだろうと思われるほどの快い気持になって居た。
だまって目をつぶってクモに這われて居る男を見て女は笛の様な音をたてて笑った。
その日男はたまらないほどあまったるい気持になって家に帰った。そしてたたみの上にコロリと横になってニッコリといかにも嬉しそうに笑って眠に入った。
翌朝になっても男は笑ったまんまねて居たけれ共もうあったか味もない口もきかない小ばなの妙にそげたひやっこい肉のかたまりになって居た。「あの人が一番さきに私を美くしくするこやしになったんだ!」女はこう云っただけだった。
それからあとも男は幾人も幾人も格子を開けては特別に作られた女のそばによって居た。
男達の心を取り血をしぼって女は若やかにますますその肌は白く髪は黒く目はかがやいて来た。