Classici giapponesi con furigana
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かんかんむし
かんかん虫
有島 武郎
Leggi かんかん虫 (かんかんむし) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.483 caratteri · 23 schermate
ぎりっと私を見据えて居るものがあると思って振り向くと、屹度イフヒムの大きな夢でも見て居る様な眼にぶつかったものである。あの眼ならショパンの顔に着けても似合うだろうと、そう思った事もある。然しまだ一遍も言葉を交えた事がない。私は其の旨を答えようとするとヤコフ・イリイッチは例の頓着なく話頭を進めて居る。
かんかん虫手合いで恐がられが己れでよ、太腐れが彼奴だ。
彼奴も字は読ま無えがね。
あの野郎が二三年以来カチヤと訳があったのを知って居た。知っては居たがそれが何うなるものかお前、イフヒムは見た通りの裸一貫だろう。何一つ腕に覚えがあるじゃなし、人の隙を窺って、鈎の先で船室小盗でもするのが関の山だ。何うなるものか。女って獣は栄燿栄華で暮そうと云う外には、何一つ慾の無え獣だ。成程一とわたりは男選みもしようし、気前惚れもしようさ。だがそれも金があって飯が食えて、べらっとしたものでもひっかけられた上の話だ。真っ裸にして日干し上げて見ろ、女が一等先きに目を着けるのは、気前でもなけりゃ、男振りでも無え、金だ。何うも女ってものは老者の再生だぜ。若死したものが生れ代ると男になって、老耄が生れ代ると業で女になるんだ。