Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

きつねをおがんだひとたち

きつねをおがんだ人たち

小川 未明

Leggi きつねをおがんだ人たち (きつねをおがんだひとたち) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 2266 caratteri · 5 schermate

Aozora Bunko

翌朝見ると、はたして湖水の面は、鏡のごとく光って、かたく張りつめた氷は、武士をやすやすと、むこうの岸まで、渡らせてくれたのでした。

この、いなりの社は、武士が、お礼に建てたものだといいつたえられています。

話はべつに、ある日、町の病院で、貧しげなふうをした母親と少年の二人が、待合室の片すみで、ちぢこまって、泣いていました。ちょうど、こちらには、こざっぱりとしたようすの母子が、すわっていましたが、子供はまだ小さく、母のほうはどことなく情けぶかそうに見えました。すると、彼女は立ちあがって、

「どうなさったのでございますか。」と、少年に気づいて、たずねました。あわれな少年の母親は、

「この子が、このあいだから、手が痛いといいますので、今日きて見てもらいますと、もうておくれになっているので、すぐに片方の腕を切りとってしまわなければ、命がないとおっしゃいます。どうしたらいいものか、迷っているのです。」と、答えました。

そのとき、子供の母は、持ち合わせの金を紙につつんで、おみまいのつもりで、なにかにつかってやってくれとやったのでありますが、子供も心をうたれて、気の毒な少年の顔をじっと見まもっていました。