Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごんごろがね

ごんごろ鐘

新美 南吉

Leggi ごんごろ鐘 (ごんごろがね) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8707 caratteri · 18 schermate

Aozora Bunko

しかしこの話はどうも怪しい、と僕は思う。人間のぜんそくが鐘にうつるというところが変だ。それなら、人間の腸チブスが鐘にうつるということもあるはずだし、人間のジフテリヤが鐘にうつるということもあるはずである。それじゃ鐘の病院も建たなければならないことになる。

僕と松男君はいつだったか、ろんよりしょうこ、ごんごろ鐘がはたしてごんごろごろと鳴るかどうか試しにいったことがある。静かなときを僕たちは選んでいった。鐘楼の下にあじさいが咲きさかっている真昼どきだった。松男君が腕によりをかけて、あざやかに一つごオん、とついた。そして二人は耳をすましてきいていたが、余韻がわあんわあんと波のようにくりかえしながら消えていったばかりで、ぜんそく持ちの痰のような音はぜんぜんしなかった。そこで僕たちは、この鐘の健康状態はすこぶるよろしい、と診断したのだった。

また紋次郎君とこのお婆さんの話によると、この鐘を鋳た人が、三河の国のごんごろうという鐘師だったので、そう呼ばれるようになったんだそうだ。鐘のどこかに、その鐘師の名が彫りつけてあるそうな、と婆さんはいった。これは木之助爺さんの話よりよほどほんとうらしい。