Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しじみがし

しじみ河岸

山本 周五郎

Leggi しじみ河岸 (しじみがし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.438 caratteri · 51 schermate

Aozora Bunko

「おっ、こいつ六助じゃねえか」

律之助も舟へあがった。

「知っている男か」と律之助が訊いた。

「蛤町の六助っていう遊び人です」

「遊び人――」彼は手拭を出して絞り、それで髪の水を拭きながら首を傾げた、「よし、平野町の番所へやってくれ」

半刻ばかり経って、――

律之助は番所へ着くとすぐに、番太の一人を相模屋へやって、着物を都合してくれるように頼み、他の二人の番太が六助の介抱をするのを視ていた。六助は気絶していただけなので、すぐに息をふき返し、多量の水を吐いた。そこへ相模屋から、番頭の茂吉が必要な品をひと揃え持って来た。――相模屋は質両替をやっているし、近くに適当な店がなかったから頼んだのである。古いものでいいと断わらせたのだが、茂吉の持って来たのはみな新しい(ゆきたけは少し合わなかったが)品であった。

「おら、なにも饒舌らねえぞ」六助はいきなり云った、「石を抱かされたって、饒舌るこっちゃあねえ、さあ、どうでもしろ」

そのとき律之助は着替えをしていた。そして番頭の茂吉がそばで手伝っていたが、それを聞いて不審そうに律之助を見あげた。

「これどういうことでございますか」