Classici giapponesi con furigana
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それからそれ
それからそれ
宇野 浩二
Leggi それからそれ di 宇野 浩二 (うのこうじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4848 caratteri · 10 schermate
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小夜中山というと、
甲斐が根をさやにも見しがけけれなく横ほりふせるさやの中山(古今集の内、東国歌)
年たけてまた越ゆべしと思ひきや命なりけりさやの中山(新古今集の内、西行)
の二首を私は思い出した。
小夜中山は、今の東海道線金谷駅から西方半里程の旧東海道にあるということである。私は小夜中山に行ったことはないが、沼津の牛臥でか、東海道線の沼津を過ぎた辺か、御殿場辺だったか忘れたが、汽車の窓から、富士の西に引く裾野の空に、雪を被った赤石山脈(或いは甲斐ヶ根或いは白峯、白根)の山々を眺めたことを覚えている。沼津と金谷(佐夜中山)とは可なり離れているが、赤石山脈ほどの高山であれば、東海道中の随所から望めるかも知れない。高山の遠望は今でも私の心を引く。
高山の遠望――といっても、私などの乏しい思出など述べて恥を曝すことは凡そ大人気ない事であるから、遠慮して、唯一つ、これも大人気ない話であるが幾らか愛嬌がある話であるから、書いてみる。――
或る年(大正末年頃)の二月頃、亡友直木三十五と日本アルプスを眺望するだけの目的で飯田町駅を夜の十一時の汽車で出発した。今考えると、どうしてそのような行先を選んだか見当がつかないが、木曽福島行の切符を買った。