Classici giapponesi con furigana
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たちあなひめ
たちあな姫
菊池 寛
Leggi たちあな姫 (たちあなひめ) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.540 caratteri · 21 schermate
自分の皇女が、過激派の手で苛なまれるのを見て居た廃帝の、心持ほどの心持を持たされた人が、世界にそれほど沢山存在したとは思われませんでした。
私は、その晩遅くまで眠られませんでした。翌日起きて見ましても、その不快な心持は、少しも緩和しては居ませんでした。私は、こうした凄惨な事に対して、何の新聞が義憤の叫びか、同情の声を挙げるだろうと、其の日の朝刊新聞を見ましたが、もう何等の実権も無くなって居た廃帝の身の上などには、何んな事件が起ろうと、介意わないかのように、それに就いての批評や意見などは、一行も見当りませんでした。
それから二三日の間、私は友人に逢う度に、若し相手が此の問題に触れたなら、自分の心の中に抑えて居る憤慨を、洩したいと思って居ましたが、誰もこんな問題に就いて考えて居ないと見え、一言もその記事に就いて話す人はありませんでした。私は、自分から切り出すことが、何うにも不快でありましたので、じっと堪えて居ました。その間中、この悲惨事に対する何等かの云い訳、それは過激派の為の云い訳でなくして、人間性そのものに対する云い訳を求めて居ました。
私は、ある日ふと友人に誘われて、浅草の活動を見ました。