Classici giapponesi con furigana
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だれにもはなさなかったこと
だれにも話さなかったこと
小川 未明
Leggi だれにも話さなかったこと (だれにもはなさなかったこと) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 2421 caratteri · 5 schermate
」と、家じゅうのものがふしぎがったり、おどろきの目をみはったりしました。
「きっと、いいお友だちが、できたのでしょう。その、お友だちのてまえ、お姉さんに、つれていってもらうのが、はずかしくなったのですよ。」と、下の姉が、いいました。
もとより、だれも、僕の気持ちのわかるはずはありませんでした。また、僕は、自尊心から、自分が弱虫なばかりに、姉をはずかしめて、気の毒に思ったことを、だれにも語る気になれませんでした。いつしか、月日はたってしまいました。その後、姉は、嫁にいって、もう家にはいないのです。それゆえ、あるいは、姉にも、あのときの、僕の気持ちを永久に語る機会はないかもしれません。
だが僕は、あの日、いっしょに遊戯をしてくれた、姉のすがたを思い出すと、これから後、どんな苦しいことにも忍耐できる気がする。過ぎた日のことを思い出して、かぎりなきなつかしさと、悲しさを感ずるのでした。僕は、いくたびも、幼稚園の、小さな校舎と桜の木をふりかえりながら、細い道を歩いて、いつしかそこを遠ざかりました。