Classici giapponesi con furigana
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ちいさこべ
ちいさこべ
山本 周五郎
Leggi ちいさこべ di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.480 caratteri · 67 schermate
「もう一つよけいなことを訊きますが」と大六が云った、「金のくめんはどうします」
「そんなことを気にするな」
「あっしどもでなにかすることはありませんか」
「仕事のほうを頼む」と茂次が云った、「金のほうは大丈夫だ」
それから、火事でいっしょに死んだ二人の職人、銀二と倉太の七十五日をしてやりたいから、かれらの親元をしらべておくように、と助二郎に云った。
その日、夕飯のあとで、茂次は福田屋を訪ねた。仮に庇へあげておいた「大留」の看板を包んで持ち、店のほうからはいって、あるじの久兵衛に会いたいと云った。店には番頭の伊助がいて、いま奥では食事ちゅうだが、こんなところから来ずに奥へじかにいってくれ、と云った。だが茂次は「今夜は店の客なんだ」と答え、店の次にある小部屋、――そこはほかの客と顔の合うのを嫌う者のために使うのだが、その小部屋へとおって待った。小僧が知らせたのだろう、まもなくおゆうが茶を持って来た。
「いらっしゃい、どうしてこんなところに頑張ってるの」
「旦那に用があるんだ」
「旦那だなんて、いやな人」とおゆうはにらんだ、「いったいどうしたの、なぜこんな他人行儀なことをするのよ」