Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

とむらいきかんしゃ

とむらい機関車

大阪 圭吉

Leggi とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) di 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 186.729 caratteri · 371 schermate

Aozora Bunko

「お前さん。それならなぜ安吉は、直ぐその時に、救けられたって、喜んで帰ってくれなかったのさ」

「う、そこんとこだよ」と丸辰が弾んで云った。「救けられても、直ぐに帰って来なかったと云うんだから、俺ア、そこんとこに、なにかこみ入った事情があると思うんだ。帰って来たくなかったのか……それとも、帰りたくても帰れなかったのか?」

「まさか、監禁されてたわけでも……」と亭主は不意に顔色を変えて、「おい、とっつあん。……北海丸は、どうして、何が原因で沈んだんだったかな?」

「え? なんだって?」と丸辰は、顔をしかめて暫く考え込んだが、「……まさか、お前は、釧路丸が故意に北海丸を……いや、なんだか気味の悪い話になって来たぞ……こいつアやっぱり、鯨の祟りが……」

そう云って、ふと口を噤んでしまった。

表扉を開けて、若いマドロスが二人はいって来た。椅子について顎をしゃくった。安吉の妻が煩わしそうに立上って、奥へはいってしまうと、亭主は起直って、客のほうへ酒を持って行った。

「しかし、とっつあん。どうして又お前さんは、そんなに詳しく警察のほうの事情が判ったんだい?」

再び元の席へ帰って来た亭主は、調子を改めてそう云った。