Classici giapponesi con furigana
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
Leggi とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) di 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 186.729 caratteri · 371 schermate
こいつは海流瓶だよ、まあビール瓶とよく似ているがね。この中へ葉書やカードを密封して、人目につきやすいように、ほら、外側をこんな風にエナメルで着色して、海流の方向速度等を知るために、海の中へ投げ込む原始的な漂流手段だよ」
そう云って東屋氏は、今度は下男へ、
「この邸には、勿論海流瓶なぞいくつもあったでしょうな?」
「はい。やはりキャプテンの御趣味でして」
けれども東屋氏はそれには答えないで、
「まずこれで、兇器も現場も確かめられたわけだ、時に貴方が、今朝この船に泳ぎ着かれた時に、この他に何か船中に残っていませんでしたか?」
「別に、ございませんでしたが……食卓用の、ソフト・チョコレートのチューブが一つ落ちていました」
「それはどうしました?」
「空でしたから、海の中へ捨ててしまいました」
「捨てた?」
東屋氏は呆れたように苦笑いしながらヨットを降りかけたが、ふと船尾寄りの小さな船艙に眼をつけて、再び戻ると、その蓋を開けて中を覗き込んだ。が、やがて身をかがめてその中へぐっと上半身を突込むと、黒い大きな貝をひとつ拾いあげた。
「おや、面白い貝だね」私は覗き込むようにして云った。