Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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はちのす

はちの巣

小川 未明

Leggi はちの巣 (はちのす) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 4048 caratteri · 9 schermate

Aozora Bunko

」といって、勇ちゃんは梅の木見あげながら小さな太い指でさしました。

光子さんは、胸がどきどきしました。「さあ、たいへんだ!」と思ったからです。このあいだの怒りもあって、勇ちゃんはきっと、このはちの巣を取るにちがいないと思いましたから、光子さんがおどろいたのもむりはなかったのです。はたして、勇ちゃんはあたりを見まわして、なにか棒がないかとさがしていました。

「ねえ、勇ちゃん、このはちは、ひとりぽっちでかわいそうなのよ。」と、光子さんはあわれっぽい声で、いいました。

「ひとりぽっちなの?」と、勇ちゃんは、ふしぎそうにききかえしました。

「え、そうなの。二匹でいたのが、一匹いくら待っても、もうかえってこないの。」と、光子さんは答えました。

「ほんとう、どうしたんだろうな。」と、勇ちゃんは目をまるくしました。

「いたずらっ子に殺されたのか、わるいくもの巣にかかったんだろうって、お母さんがおっしゃってよ。」

勇ちゃんはなんと思ったか、だまって、たった一匹巣に止まっているのを見ていましたが、

「かわいそうにね。」といって、きゅうに、はちをいたわるようにながめていました。