Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ひなゆうはん

ひな勇はん

宮本 百合子

Leggi ひな勇はん (ひなゆうはん) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.468 caratteri · 25 schermate

Aozora Bunko

どんな時に行っても白い小猫が緋縮緬の銀の鈴のついたくびわをはめてその時にじゃれて居る。赤い八二重の被のかかった鏡台の前には白粉の瓶、紅、はけ、こんなものがなつかしい香りをはなして三つも四つも並べてあった。黒ぬりの衣裄には友禅の長襦袢や振袖やたまにはさぞ重いだろうと思う様な大変な帯もかかって居る事があった。こんな何となくうきうきした部屋にはいつでも日がよくあたって居た。ホカホカとした光線が柱によりかかって猫をじゃらして居る人の半面をすき通るようにてらしたり八二重の鏡かけが動きだしはしまいかと思うほどういて見える時には私はいつでも日のとどかないところからお妙ちゃんと二人で手をにぎりあってジーッと見つめて居た。

「東京の話してちょうだい」

私のコロッとした指を一本一本ひっぱりながらよくそう云った。

「話すよかもよっぽどつまらないとこだワ、こんな加茂川もなければ都踊りだってなし私東京よりよっぽどここの方がすき」青いたたみを見つめながら斯う云うのを、

「うまい事云うてなはる、そんな事云わんと教えてちょうだい」こんな事をみんなから云われて私はなるたけ奇麗なところところを選んで話した、「あんたは話しが上手やさかい――ほんまに目の前に見えるようや、そうやけ」