Classici giapponesi con furigana
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みさごのすし
みさごの鮨
泉 鏡花
Leggi みさごの鮨 (みさごのすし) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.198 caratteri · 47 schermate
……一度伏せた羽を、衝と張った、きらりと輝かした時、あの緑の目を、ちょっと此方へ振動かした。
小狗の戯にも可懐んだ。幼心に返ったのである。
教授は、ほとびるがごとき笑顔になった。が、きりりと唇をしめると、真黒な厚い大な外套の、背腰を屁びりに屈めて、及腰に右の片手を伸しつつ、密と狙って寄った。が、どうしてどうして、小児のように軽く行かない。ぎくり、しゃくり、いまが大切、……よちりと飛附く。……南無三宝、赤蜻蛉は颯と外れた。
はっと思った時である。
「おほほほほ。ははははは。」
花々しく調子高に、若い女の笑声が響いた。
向うに狗児の形も、早や見えぬ。四辺に誰も居ないのを、一息の下に見渡して、我を笑うと心着いた時、咄嗟に渋面を造って、身を捻じるように振向くと……
この三角畑の裾の樹立から、広野の中に、もう一条、畷と傾斜面の広き刈田を隔てて、突当りの山裾へ畦道があるのが屏風のごとく連った、長く、丈の高い掛稲のずらりと続いたのに蔽われて、半ばで消えるので気がつかなかった。掛稲のきれ目を見ると、遠山の雪の頂が青空にほとばしって、白い兎が月に駈けるようである。下も水のごとく、尾花の波が白く敷く。