Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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もうぐんびはいらない

もう軍備はいらない

坂口 安吾

Leggi もう軍備はいらない (もうぐんびはいらない) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8258 caratteri · 16 schermate

Aozora Bunko

ている。

気のきいた泥棒も、気のきかない泥棒も、そんなところへ物を盗みに行くはずがないじゃないか。しかるにそこの貧乏オヤジは泥棒きたるべしとダンビラを買いこみ朝な夕なネタバをあわせ、そのために十八人の子供のオマンマは益※(二の字点、1-2-22)半減し、豊富なのは天井のクモの巣だけ、そのクモの巣をすかして屋根の諸方の孔から東西南北の空が見えるという小屋の中でダンビラだけ光ってやがる。

ここのウチへ間抜け泥棒が忍びこむよりも、このオヤジが殺人強盗に転ずる率が多いのは分りきった話じゃないか。十八人の子供に武術を仕込んでめいめいにダンビラを握らせて荒稼ぎするうちに天晴れ野武士海賊の頭となりついに大名となってメデタシメデタシということは、個人的にも国家的にもない話ではなかった。今日の紳士や紳士国の中の少からぬ数が、こういう風にして成り上った旦那かその子孫かであることも確かである。しかし、今後に於てはその可能性はなくなる一方であるし、その代りには、もっと安定した稼ぎ方で着実に富貴に至る道がありうる時代にもなっている。

ピストルやダンビラを枕もとに並べ、用心棒や猛犬を飼って国防を厳にする必要があるのは金持のことである。