Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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わがまち

わが町

織田 作之助

Leggi わが町 (わがまち) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.840 caratteri · 186 schermate

Aozora Bunko

「当り前や。どの世界にお前、灸すえられて、泣かん子があるかい。大人のわいでも涙出るがな、だいいちまた、すえるにことかいて灸すえる奴があるかい」

「ほな、なにをすえたら良えねん?」

「さいな」

〆団治はちょっと考えて、

「――阿呆! 嬲りな。だいたいおまはんは、人の背中ちゅうもんを粗末にするくせがあっていかん。男のおまはんなら、背中になにがついてても良えとせえ。しかし、女の子の背中に灸の跡つけてみイ、年頃になって、どない恨まれるか判れへんぜ。難儀な男やなあ」

「そない言うたかて、お前、まあ、聴いてくれ、笹原の小伜も古着屋の子も、みな優等になってんのに、この子はなんにも褒美もろて来よれへんねん。こんな不甲斐性者(がしんたれ)あるやろか」

「そない皆褒美もろたら、だいいち学校の会計くるうがな。だいたいお祖父やんのお前が読み書きのひとつもよう出来んといて、孫が勉強あかんいうて、怒る奴があるかい。なあ、君ちゃん他あやんちょっとも字イ教(おせ)て[#底本では「教(おし)て」となっている]くれへんやろ?」

〆団治に言われると、君枝は一そう真赤な声で泣きだした。

「泣きな、泣きな。