Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

インドラのあみ

インドラの網

宮沢 賢治

Leggi インドラの網 (インドラのあみ) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.369 caratteri · 49 schermate

Aozora Bunko

向うの角を曲ろうとして、仔馬は急いで後肢を一方あげて、腹の蠅を叩きました。

童子は母馬の茶いろな瞳を、ちらっと横眼で見られましたが、俄かに須利耶さまにすがりついて泣き出されました。けれども須利耶さまはお叱りなさいませんでした。ご自分の袖で童子の頭をつつむようにして、馬市を通りすぎてから河岸の青い草の上に童子を座らせて杏の実を出しておやりになりながら、しずかにおたずねなさいました。

(お前はさっきどうして泣いたの。)

(だってお父さん。みんなが仔馬をむりに連れて行くんだもの。)

(馬は仕方ない。もう大きくなったからこれから独りで働らくんだ。)

(あの馬はまだ乳を呑んでいたよ。)

(それはそばに置いてはいつまでも甘えるから仕方ない。)

(だってお父さん。みんながあのお母さんの馬にも子供の馬にもあとで荷物を一杯つけてひどい山を連れて行くんだ。それから食べ物がなくなると殺して食べてしまうんだろう。)

須利耶さまは何気ないふうで、そんな成人のようなことを云うもんじゃないとは仰っしゃいましたが、本統は少しその天の子供が恐ろしくもお思いでしたと、まあそう申し伝えます。

須利耶さまは童子を十二のとき、少し離れた首都のある外道の塾にお入れなさいました。