Classici giapponesi con furigana
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ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Leggi ガラマサどん di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.079 caratteri · 202 schermate
「急ぐよ」
「釈迦に説法かい?」
「まあ、その辺だろう」
「君はその通り現金だから案じられる。トン/\拍子になると元気が好いけれど、普段はカラキシ駄目だ」
「そんなこともなかろう」
「いや、この間まで不平ばかり言っていたぜ」
と畑君は私の平素を知っているから、退っ引きさせない。
私は午前中宣伝部の仕事をして、昼から社長室へ出仕する。松本さんの手伝いをしながら、社長の為人を研究することになっている。
「生きた材料を提供してあるんだからね」
と社長は言う。
「はあ」
「ねえ、松本君」
「はあ」
と松本さんも机から頭を擡げなければならない。うっかりしていると叱られる。社長は尚お閑を見て昔話をする。
「一寸思い出したから、熊野君の参考の為めに、吾輩の腕白時代を物語ろう。松本君も聴いてくれ給え」
「はあ」
「君達と違って、我輩は寺子屋の教育を受けたものだ。時世に後れている筈だよ」
「何う致しまして」
「君達はいつか我輩の語った菅原伝授手習鑑、寺子屋の段を聴いたろう?」
「はあ」
「松本君」
「はあ」
「君はあの時、ビラに寺小屋と小の字を書いたね?」
「はあ」
「あれはいけない。子だよ。子供の子さ。