Classici giapponesi con furigana
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ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Leggi ガラマサどん di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.079 caratteri · 202 schermate
と私が訊いた。気を利かさないと松本さんが迷惑する。
「玉子の話?」
「はあ」
「それは我輩知らんぜ。松本君、君は知っているか?」
「存じています」
「これは驚いた」
「私だって知らないことばかりはございません」
「後学の為め承わろう」
と社長は極く正直なところもある。自分の知っていることを他が知らないと軽蔑する代りに、自分の知らないことを他が知っていると敬意を表する。
「コロンバスがアメリカを発見してから後の話です」
「発見は分っている」
「それでございますよ。同じ方角へ何日も進んで行って陸地を発見するぐらいのことは誰にでも出来ると言って、皆が貶したそうでございます」
「皆って誰だね? 世間一般か?」
「いや、恐らく宮廷の人達でしたろう。コロンバスの成功が羨ましかったに相違ありません。御殿女中根性です。コロンバスはそれには答えず、そこにあった玉子を取って、諸君の中で誰かこれを卓子の上に立てることの出来るものがありますかと訊きました」
「はゝあ」
「皆やって見ましたが、玉子は円いからコロ/\転がるばかりで立ちません。『それでは御伝授申上げましょう。斯うやるのです』とコロンバスは玉子の尻を卓子の角で割って、美事に立てました」