Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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スウィスにっき

スウィス日記

辻村 伊助

Leggi スウィス日記 (スウィスにっき) di 辻村 伊助 (つじむらいすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 216.275 caratteri · 410 schermate

Aozora Bunko

占めた、まずその方は心配なしとして、昼まで大分間があるから、ゆっくりと御輿を据えて、いろんなことを聞いた。自分でかいた画が、今ケョルンの博覧会に出してあるとか云って、その天然色写真を見せてくれたが、矢っ張り先生みたいに、細かい筆づかいで、マロヤの秋が画いてある。

画かきと音楽家は、どこの国に行っても同じなりをするものと見えて、先生も、「寂しき人々」のブラウン見たいな、まあよく銀座あたりのカフェーで出会すような、天鵞絨の洋服を着て、髪もやっぱり画家流に刈り込んで(?)あった。漢学の先生に腮髯が付きもので、占者に山羊鬚が無くてはならんように、こう云う服装をしなくっては、画がうまそうに見えないと見える、しかし自画像で見るセガンティニは、神武天皇のような顔をして、服はまるで百姓みたいだ。

一先ず宿に帰ることにして、此の岡づたいに村の方へ歩いて行く、どこのホテルも申し合せたように閉って、殆んど人間を見かけない、天気のいいのも、私一人の為に晴れて呉れたような気がして勿体ない。

昼飯を少し早めにしまって、また例の雪路を登って、丘の上に出るとひょっくり、先刻の御弟子に出会わした。